見える職人技・違いを見せつける美術品
一目見るだけ、また手に取ってみても、その違いが明らかにわかるもの。
そういった特別な時計が、特にアンティークにはあります。
もちろん1点物という特別さという意味での違い、その技法や作りの違いもありますが、それらを比べても際立って見えるもの。
それがこの懐中時計を表現する時に、一番良くあてはまる言葉ではないかと思います。
合わせられている金の鎖、また文字盤自体のデザインも秀麗ですが、特筆しておきたいのは、ケース装飾の美しさ。
写真からもその素晴らしさが伝わるかほどの、繊細でありながらかつダイナミックで力強い彫り。
金のケース自体がしっかりしているということの証でもありますが、装飾部分に角が立つほどで、それぞれの装飾にしっかりと手がかけられていること。
美しくそして繊細で勢いを感じるデザイン、惹きこまれるほど魅力に溢れたその作り。
ケースの両面そして側面はもちろん、まさにびっしりと刻まれたその模様の美しさは別格で、懐中時計を下げる輪の部分も綺麗な装飾が加えられている抜かりのないもの。
時計の顔である文字盤をご覧頂いても、その美しさが際立つ。
美しい金彩装飾に豪華な針、これでもかというほどアンティークの魅力に溢れた、総じて隙の無い素晴らしい懐中時計だと言えるでしょう。
時計と鎖の2つの十字
針と重なっているため、少しお分かりいただきにくいかもしれませんが、文字盤の中央が十字になっているのがお分かりいただけるでしょうか?
それと対をなすように、この懐中時計に合わせられている鎖、その飾りの部分が同じように十字になっています。
時計と鎖を身に着けた時には鎖の十字が、時計を開いた時には文字盤の十字が見える。
この時計と鎖に合わせた2つの十字には、当時のキリスト教を信仰されていた持ち主・贈り主の方の思い入れ、そしてこだわりが込められているかのようです。
鎖自体の長さは短めですが、懐中時計の大きさや雰囲気にとても良く合っているもの。
鎖の素材自体も金無垢で素晴らしいものですが、この懐中時計と合わせると、その雰囲気・魅力がぐっと引き立つ、素晴らしい組み合わせになっています。
店主のワンポイントと評価
総合評価
ただただ本当に綺麗な1点、「1対」と呼んだほうが良いのかもしれません。
ケース装飾の見事さは言うに及ばず、文字盤の美しさ、またチェーン自体もそれに負けない、見事に調和している非常に良い組み合わせ。
持って良し着けて良し、眺めて見惚れるほどの美しさを備える。
このような品自体がなかなか無いのはもちろんですが、限りなくS級に近い評価の1点物です。
状態
特記事項はありません。
希少性
装飾の美しさ・組み合わせの美しさ、そこに意味のあるものとなるとまず同じものはありません。
贈り物
ただ単に懐中時計とチェーンという1対の組み合わせとして見ても、非常に綺麗な商品であり、贈り物としてお勧めができないはずがないという1点。
そこに十字模様に十字の飾りという、宗教的な意味合いを持つという点でお考えいただくと、それらを踏まえて楽しんで頂ける方にお勧めしたい商品になります。
備考
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