小さな十字架を添えて
この時計の写真をご覧頂くと、右下辺りに小さな金の十字架が添えられているのがお分かりいただけるかと思います。
ご存じの通り、宗教上のものですが、とてもお洒落でだと思われませんか?
ティファニーの金時計というだけでも、非常に豪華な響きであり、それに合わせて自らの信仰の証である十字をそこに添える。
写真では少しお分かりいただきにくいのですが、時計を加工するのではなく、ごく短いチェーンを取り付けて、金の十字架が留められています。
14金の小さなサイズのものですが、時計の存在を邪魔することも、身に着ける際に違和感を感じることもない、非常に理想的な形・サイズのものだと思います。
現代で言うところの、ブレスレットの小さな飾りというところになりますが、ティファニーの腕時計にというところに、時代背景や持ち主の思いが見えるようです。
ティファニーの上品なアンティーク
「ティファニー」と聞くだけで、高級なジュエリーブランドだと誰もがご存じのメーカーだと思います。
この腕時計は、そんなティファニーの1950年頃に作られた、レディース用の金無垢腕時計。
当時の特徴をしっかりと持った腕時計で、現代と比べると非常に小ぶりなサイズになりますが、デザイン的には上下に大きく張り出した形をしていて、とても上品な作りであることがご覧頂けるかと思います。
ティファニー自体、実は非常に歴史が長く、古くは馬具や銀器を扱うところから始まり、懐中時計が一般に広まる頃には、時計の販売も手掛けるようになっていきます。
現代はまた事情も変わっているのですが、当時は時計を作るのは「時計メーカー」というこだわりを持っていて、懐中時計時代の初めには非常に高級なメーカーと協力していたことでも知られています。
この時計が作られた時代は、主要メーカーの1つであるハミルトンを採用、アメリカを拠点とするティファニーとハミルトンの合作になります。
店主のワンポイントと評価
総合評価
文字盤に若干経年変化が出ていますので、どなたにでもお勧めできるものではありませんが、わざとこのように古い形で残しています。
そのようにさせて頂いているのは、それこそがティファニーの「アンティーク」、オリジナルである証であるからです。
写真をご覧頂くとお分かりいただけますが、少し経年変化は出ていますが、そこまで拡大してのものですので、肉眼では実際のところほとんどわからない程度のものです。
仕上げ直しをすると綺麗にはなるのですが、現状を残すという意味と、仕上げ直しをするまでもないという二つの理由から。
綺麗にすることはできるのですが、できるだけこの形をお楽しみ頂きたいと思う1点になります。
状態
文字盤に経年変化が出ています。
希少性
元々の数自体が少ないため、このように状態の良い形では珍しいものになります。
贈り物
時計自体に少し宗教的な面を持つこと、また文字盤の経年変化もあり、どなたにでもお勧めできるものではありません。
取り付けられているクロスも、できればそのまま残して頂きたいため、このような点にご理解のある方にのみお勧めします。
備考
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