髪の毛で編んだ懐中時計用のアンティーク紐ロケット付き【1900年頃】

アンティークならではの風格ある作り

懐中時計の全盛期、懐中時計を身に着けることは、その人の富を表すステータス。
懐中時計の素材に合わせて、金や銀はもちろん、皮や布といった素材でも、吊り下げるための紐やチェーンが作られていました。

その中でも、貴金属というジュエリーの部類ではなく、芸術品・工芸品と呼べる素材で作られたのが、この商品のように髪の毛で編まれた紐です。
金銀のチェーンのように、金属特有の色合いではなく、まるで服のように自然に身に着けられる色合い。
自然にそしてかつ繊細に、懐中時計に合わせるチェーンとしては、本当に特別な作りです。

繊細を極めた編み目の細かさ

写真をご覧いただけるとお分かりいただけますが、編まれた髪の毛の繊細さは、ただただ驚嘆するばかりです。
子供の髪の毛を結ったことのある方なら、それがどれほど至難の業であるのか、お分かりいただけるはず。
編み方はもちろんのこと、そこに装飾性を持たせ、違った編み方に変化させていることの凄さは、まさにこの時代だからこそです。

また紐の両端、中央にある金具の部分も彫りなどが施されていて、その雰囲気が秀逸。
中央の飾り部分は、片側は立体的な装飾、もう片面は平面ですがアンティークらしい彫りが魅力です。
かなり小さなロケットなので、写真を入れるという実用性には欠けますが、その小ささゆえの美しさ・紐との調和がまた良いと言えるものです。

写真では色の再現が難しいのですが、光の加減によってブロンドに見える色合いで、写真では茶系に見えますが、ブロンドの中に茶系の髪が混じっています。
懐中時計を合わせていただくなら、しっかりと太さのある２本の複線という作りですので、中型から大型の懐中時計がお勧めです。