100年のアンティークの面白さ
時代に合わせて、そして作られる場所によっても形が変わる。
お国事情に合わせたモノ作りがされていたのが、アンティークと呼ばれる品々が作られていた時代。
国が違えばデザインされる形や技法も変わっていて、それぞれに個性があって面白い時代のものです。
比較的落ち着いた簡素なデザインの多かった銀のチェーンですが、その中にも特殊なチェーンが存在しています。
それは金が重宝されステータスであった時代でありながら、銀の時計にも素晴らしいもの、銀の特性を生かした素晴らしいものが多く、銀時計にも人気があったからこそ。
最高の銀時計に合わせるには、その銀時計に合う姿のチェーンを用意してあげる。
そんな時代だからこそ、良い品が生まれていたと言えるでしょう。
このチェーンも、そんな時代背景をたっぷりと受けた特別な1点
こだわりの作りと女王の銀貨
やはり一番面白いのは、このチェーン自体の作り。
四本のチェーンが複線になって並んでいるところで、チェーン自体をまとめた幅が1.5センチほどもあり、とても迫力のあるもの。
小さな鎖を並べることできらきらといぶし銀の光を輝かせる様は、やはりしっかりと手を掛けられた品であるからこそ。
かつ、それぞれのチェーンの端には、束ねとして装飾が施されていて、手彫りの人の手を感じられる温かみのあるデザイン。
長いチェーンの中央にも同様の飾りがあり、チェーンに沿ってスライドする作りになっています。
また先端にはリングがあり、もう1つ飾りを提げられるようになっています。
銀貨の飾りが存在感のあるものであるため、大きな飾りを取り付けるのは似合いませんが、ちょこんと小さな飾りを付けてあげるのがお勧めでしょう。
チェーンの取り付けはフック上の鈎の部分を、ボタンの裏側に引っかけるタイプ。
T字バータイプと比べると、目立たず綺麗に取り付けられる作りになっているのもお勧めしたいところ。
そして目を引くエリザベス女王時代の銀貨の飾りは、当時の銀貨を内に入れて作られたもの。
少し大きめのシリング銀貨でエリザベス女王の側もデザイン的に面白いものですが、その裏側もまたアンティークらしさが光るもの。
ガラスの状態も非常に良く、とても雰囲気の良い飾りです。
チェーン自体の幅がかなりありますので、合わせる懐中時計は、大型のものがお勧めです。
装飾性も高く幅があり、銀貨の飾りは厚みもありますので、小型・中型の懐中時計では、チェーン自体の存在感に負けてしまいます。
ある意味で、懐中時計をチェーン装飾の1部と考えて、チェーン自体をメインとして楽しんでいただくのも一興です。
店主のワンポイントと評価
総合評価
チェーンがしっかりと作り込まれていて、チェーンも複線の4本と珍しい作りの物です。
各部に彫りが施されていることでも、しっかりと手を掛けられたもので、銀貨の飾りとの相性も良い総じての雰囲気のよいチェーンです。
状態
特記事項はありません。
希少性
特殊な作りの物で飾りとの合わせも良く、状態も良い珍しい1点です。
贈り物
チェーンとしては、とても見どころがあり存在感のある特別な1点物。
贈り物としてもとてもお勧めできるものです。
ベストなどに着けた際に、チェーン4本が広がるのではなく、まとまった感じになるので、優雅さよりも男性らしい雰囲気になるものです。
このチェーンの存在感に負けない、大きな懐中時計をお持ちの方にお勧めします。
備考
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