繊細かつ豪華なアンティーク金無垢懐中時計チェーン【1900年頃】

芸術作品のような繊細さが光る

懐中時計に合わせる金のチェーン、せっかく身に着けるのであれば、やはりとことんまでこだわりたいもの。
そんな切なる思いは、実は懐中時計が使われるようになった当初からあった、時計を持つ人にとっての願望。
チェーンが懐中時計の一部であるかのように、昔の「１点物」と呼ばれるような特殊な作りのチェーンは、持つ方の意図を汲まれて製作されていたことからも、伺い知ることができます。

定番のスタイルが多い金無垢チェーンではありますが、その中にもこだわり抜いた「１つの作品」とも呼べるようなものが、今でもごくまれに見つかることがあります。
このチェーンは、そんなこだわりの結晶ともいえる、とても特別な１点。
写真からご覧いただく雰囲気だけで、その特別さが伝わり、「チェーンは付けない派」という方であっても、これなら着けてみたいと思わせるような、特別な魅力がある作品です。
当時大英帝国として繁栄を極め、富も技術も集まったイギリス。
そのような時代背景の中で、伝承の技術とそれを作ることができた時代の１点もの。

他に類を見ない美しさ

チェーンに表現されたのは、アンティークのそのまた前の時代から伝わる、最高の技法と伝承の技。
エナメル装飾の施されたブラックとゴールドのコントラストの美しい、彫りのある中央の装飾。
そして細長い円錐状の飾りの上部には、立体的な豪華な装飾が施され、その反面、下部には装飾を施さずにその美しさを際立たせる作り。

チェーンのつむぎにしても、何種類ものチェーンを組み合わせて作られていて、こだわりと手間をしっかりと掛けられた作りの良さ。
チェーン両端のにも装飾が施されているのも、手抜きのない美しい作りで、クリップ部分も、懐中時計を留めるものと、飾りを留めてお使いいただくものと二手になっていて、実用性も合わせて良い作品です。

ベスト前から綺麗に広がるチェーンの姿から伝わるのは、アンティークならではの美しさ。
懐中時計にこだわって、しっかりとチェーンにもこだわり切れる１点でしょう。

店主のワンポイントと評価

総合評価　S

★★★★★

とにかくチェーンのデザインが素晴らしい１点。
特に個性を高めているのは、非常にデザインと作りの良い中央のゴールドとブラックの飾り。
この一つの飾りがあるだけで、このチェーンの個性が全て引き立てられているようなもの。
さらに左右の円錐状の飾りも素晴らしく、言うまでもなく、ただその姿から魅力が伝わる、一流のアンティーク品です。

状態　A

★★★★★

中央の飾りの黒い部分の装飾が、部分的に少し劣化しているところがあります。
一番影響の出ている写真は拡大していますが、写真のように拡大して、やっとわかる程度。
実物ではほとんどわからない程度のもので、気にしていただく点ではありません。

希少性　S

★★★★★

本当に特殊な作りの１点で、同じものの手に入らない逸品です。

贈り物　S

★★★★★

程よい３本のチェーンが複線になったもので、付けた姿がとても上品。
雰囲気としても「重たくならず」、アンティークの良さ・らしさがその姿から伝わります。
贈り物として、お勧めできないはずがないという傑作です。