印象に残る品のある作り
懐中時計が高級品であった時代、それは今の時代の高級車のような存在。
持つことがステータスであり、どのように持つかがさらに上を行く、ステータスを表す方法であった時代のもの。
良い時計を持つこと、そしてそれをどのようなチェーンに合わせてあげるのかも、非常に大切な要素でもありました。
金無垢や銀無垢のチェーンでは、素材自体が高級なため、比較的デザインはシンプルなものが多くなっていますが、それ以上を求める人のために作られた、特別なチェーンも存在しています。
このチェーンの作りのように、特別な作りを持つものは、そんな中でも特殊な存在の物。
ただ単に「時計を落とさないため」の道具としての存在から、装飾品でありジュエリーというレベルまで引き上げられたデザイン。
身に着けていても、その容姿の特別さに、身に着けている人自体がついつい魅入ってしまうという作りです。
一つひとつのチェーンの輪は、槌で打たれたような多面性が楽しめる味のある作り。
ただ単なる丸と面でないため、その輝きをより楽しむことができる作りになっています。
またチェーンの左右にある6つの飾りにも特徴があり、その形やデザインはまさにアンティークならではのもの。
飾りの側面にも装飾が施されているため、ふっと手に取って、その側面の作りも眺めて楽しみたくなるものです。
お客様のご希望で、チェーンに付属していた飾りは外させていただきましたが、飾りの年代から、1912年頃の英国製のチェーンです。
店主のワンポイントと評価
総合評価
チェーンを持って引き上げて見てると、やはりそのチェーンの輝きや作りに目を奪われるものです。
チェーンを横たえて置いてみても、角度によってその雰囲気が違う。
全ての飾りを正面に向けるよりも、それぞれ自然なままに、正面そして側面のデザインや陰影を楽しみたい作りです。
状態
特記事項はありません。
希少性
元々数の少ない金無垢チェーンの中で、ジュエリー的なデザイン性も併せ持った特別な1点です。
贈り物
非常に綺麗なデザインのチェーンで、銀や真鍮のチェーンなど、いわゆる「金属」製品に見られる重量感を感じない作りです。
デザインの点でも優れていて、着けた雰囲気がとても良いチェーンで、贈り物にお勧めできないわけがない良いものです。
備考
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