アンティークオメガらしさを持つ銀時計
現在でも高級時計メーカーとして人気のあるオメガ。
人気のシリーズを定番として、多くの固定ファンを持つ老舗時計メーカーの1つです。
新しい形の腕時計、雑誌広告で見るような時代に沿った時計のイメージがあるオメガですが、その創業は古く1848年。
その長い歴史の中には、懐中時計や今からは考えられないような、初期の腕時計や発展途上の腕時計等もありました。
この懐中時計は、そんなオメガの1947年と比較的新しい年代に作られた懐中時計。
懐中時計から腕時計へと本格的に移行し始めたのが、1930年頃になりますので、時代としては腕時計が全盛であった時に作られた懐中時計ということになります。
この時計の面白いところは、そんな後年に作られたものでありながら、1920年頃の懐中時計の作りを、非常に見事に再現していること。
どのメーカーも、この時代になれば、懐中時計をほとんど作っていないか、作っていてもステンレスや金張りのケースに、金属性の文字盤と、時代に沿った素材を使っているものですが、このオメガは昔のままの作りを踏襲して作り上げられています。
この時代の時計は、銀のケースが使われることはほとんど無く、そこに敢えて銀無垢という素材を復活させ、金属ではない昔ながらの陶製の文字盤を使う、そして裏蓋には当時と同じ彫りと装飾を施す。
これらはこの時代では、すでに使われていなかった技術であり、過去の遺産であったといえるものです。
技術を受け継ぐオメガでこそ成し得ると言わんばかりの、老舗の歴史と技術を守る姿勢がそこに見てとれます。
現在でこそ、「復刻」モデルが良く作られていますが、この時計に関しては、復刻というよりも、昔からの時計愛好家のために、昔の良さを引き継いで作り上げた懐中時計だと言えるでしょう。
機械の製造年と時計の販売年には若干の誤差が生まれますので、それを考えると、1948年がオメガの創業からちょうど100年に当たりますので、100年を記念して作られたものであるかもしれません。
この時計の作られた時代ですら、今からは70年ほど前のこと。
時計の作りからも、時計の醸し出す雰囲気からも、良いアンティーク時計だといえる1点です。
店主のワンポイントと評価
総合評価
懐中時計時代の定番という作りの良いもの。
あの時代のオメガらしい、しっかりとした作りとシンプルなデザインで、しっかりとした大きさもあって、「アンティーク懐中時計」という言葉がとても良く似合います。
質感や作り、持った感じの良い、大きなサイズの懐中時計です。
状態
特記事項はありません。
希少性
年代的には懐中時計の時代ではありませんので、この時代という意味では貴重なものです。
懐中時計全盛時のものに負けず劣らず、その当時のままの形とデザイン、そして質感までも楽しんでいただける作りです。
贈り物
オメガらしい懐中時計で、現在の新しいオメガの腕時計のファンである方なら、このような懐中時計がとても目新しく映るのではないでしょうか。
懐中時計の外観や質感は、写真からでも惹きつけられる魅力がありますし、本当に持っていて面白いものです。
腕時計しかお持ちでない方には特に、贈り物としてとてもお勧めできる1点です。
備考
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