なるほどと唸るデザインの妙
写真をご覧頂いて、「これは」と唸ってしまうように衝撃を受けられませんでしたか?
個性ある樽型のケースに、表側の枠の部分はもちろん、ケース側面に施された特徴あるデザイン。
年代が少し後になってしまうだけでも、このような装飾を見ることはなくなっていきますので、このようなスタイルはまさにこの時代に作られたものだからこそ。
ケースのデザインが良いこともさることながら、時計の顔である文字盤のスタイルや、針のデザインなども、個性があってこの時計のスタイルにとても良く似合っています。
カジュアルに着こなすのか、ちょっと渋めのバンドを合わせて、アフターファイブ的に。
身に着けてそして眺めて、合わせるスタイルも考えて楽しむことのできる味のある1点です。
腕時計の魅力を再確認
携帯電話などの普及とともに、腕時計をしなくなった方、現行品の画一化されてしまったデザインをつまらないと思われる方。
それでも、やはり腕時計が無いと腕元が寂しいと思われませんか?
そんな方にご提案したいのは、自分だけのもの、自分が好きなデザインを着けていただくこと。
クールビズなどで今までの当たり前が形骸化していく中で、許容される範囲が広くなっているのもまた事実。
当たり障りのないデザインよりも、アンティークのような個性ある時計を身に着けて楽しんでみませんか?
店主のワンポイントと評価
総合評価
腕時計のデザインが大きく変わるのは、第一期ともいえる初期である大正時代から昭和の初め。
懐中時計との違いが鮮明に作り出されていた時代で、曲線や極端に違う形を取り込みながら、ひと時代前の技巧的なところも併せ持っていた時代の物。
それだけに、「洗練された」とは言い難いものの、そうされていないところが魅力でもあり、無駄のように見えるところが個性となって光っています。
カジュアルな外観でありながら、どことなく上品で風格のある。
腕時計を楽しむという意味で、また腕時計をしてみようかなと思わせてくれる1点だと思います。
状態
若干裏蓋に傷があります。
希少性
そもそもこの時代の物自体が少ないなかで、樽型という形に似た物はあっても、表面の装飾にもこだわったものとなると、なかなか見つからないものです。
贈り物
デザイン的に面白いという点でも、玄人好みするロンジンというブランドという点でも、贈り物としてとても魅力的な1点です。
備考