素朴で重厚な雰囲気の蓋付き懐中時計
現在も続いているメーカーではありますが、アンティークでの人気が高いロンジン。
そんなロンジンの懐中時計の100年物で、素朴ながら渋い雰囲気を楽しんで頂ける蓋付きのハンターケースと呼ばれる懐中時計。
ケースの外側には装飾も何もない、飾りっ気は無いのですが、それだけに5センチというサイズ感もあって重厚な雰囲気を楽しんで頂けるものです。
蓋を開くとそこに表れるのは、太字のローマ数字が並べられた文字盤で外側には赤い小さな数字で24時間表示。
特徴的な針の形にもアンティーク感がありますが、とても良い雰囲気を感じて頂ける1点です。
また合わせられている革のバンドは、携帯性を高める目的で着けられたものだと思われますが、バンド自体の幅や長さから、ズボンのベルトに通されていたものかもしれません。
こちらも程よい経年変化が楽しめるもので、懐中時計と合わせてその雰囲気の良さを高めてくれるものです。
銀ではないことの利点
この当時の主流といえば、金や銀などの貴金属を用いた懐中時計。
そういった貴金属でない素材を用いた懐中時計もありましたが、良く見られるのはオープンフェイスと呼ばれる蓋の無いタイプ。
この懐中時計は貴金属ではない、蓋付きのハンターケースという点で比較的珍しいものです。
この系統の色合いであれば、銀素材を選ばれる方が多いものですが、実は銀でないということにもメリットがあります。
まず1つは素材自体の強度という点で、触るとわかるほどに「硬い」という点。
そして色合いとして非常に銀に似ているのですが、どことなく銀とは違う雰囲気を持っています。
銀が時間の経過とともに黒ずむのに比べて、そういった黒ずみが起こらないという点もポイント。
ステンレスではありませんが、時代が進むとともに、銀のケースが時計に使われなくなったのは、そういった点での利点が多かったことによります。
店主のワンポイントと評価
総合評価
総じてとても状態も良く、雰囲気もとても良い懐中時計です。
素朴さやその雰囲気の良さは写真からも感じて頂ける通りで、合わせられている革バンドも、その経年変化の綺麗な表れ方から、それ自体が価値があると言えるものだと思います。
彫りや装飾など明らかな特徴のある時計と違って、言葉にすると上手い言葉が見つかりませんが、すっきりとした外観や重厚さという点でお探しでしたら、とてもお勧めできる懐中時計かと思います。
革バンドは、ズボンのベルトと同じような作りで取り外し可能です。
状態
特記事項はありません。
希少性
この手の素材でのハンターケース自体も少なく、あまり入荷の無いものです。
贈り物
バンドと合わせるとさらに雰囲気が良いもので、アンティークとして贈られると、とても魅力を感じて頂ける1点です。
備考
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