形と作りが年季を感じさせる懐中時計
懐中時計の中でも年代が少し古く、そしてその時代を感じさせる作りなのが、ハンターケースと呼ばれる蓋付きの懐中時計。
リューズを押して蓋を開いて時刻を見る、そんな手間もアンティークだからこその楽しみ。
実はそんな蓋付きのハンターケースにも、ちょっと違った作りのものがありました。
実際にお使い頂く上で、確かに蓋付きは蓋に装飾が施されていたり、ガラスが割れないという利点もあります。
ただ蓋を開けないと時間が見れないというのは、ちょっと不便なところ。
そういった利点と不便さを、うまく融合させて解消しているのが、このハーフハンター(小窓付き)の懐中時計です。
この時代ならではの大型の銀時計で、ロンジンの懐中時計としても年代の古い1890年代のもの。
小窓から見れるLONGINESの名前に、ケースの表側に表示されたエナメルの数字のインデックス。
懐中時計を開いても良し、またそのまま開かずに楽しむという点でも、とても雰囲気の良い1点です。
アンティークならでは
この時計の楽しいところは、ハーフハンターという作りもそうですが、この時代だからこそというひと手間の違い。
大型の懐中時計では、装飾の無いシンプルなものが多いのですが、少し薄くなってはいますが、ケースの表面や裏側にも装飾が施されています。
銀のケースでは比較的消えてしまいがちな、ケースの表側の数字もはっきりと残っていて、全体的な状態も良く、時計を開いた時の時計の顔である文字盤も、豪華な針に白色の文字盤にローマ数字と、とても雰囲気のある姿をしています。
ケースの内蓋には、パリの博覧会でグランプリを受賞した旨の刻印がされていて、見どころ有り・雰囲気の良さ有りと魅力的な懐中時計です。
店主のワンポイントと評価
総合評価
大きなサイズの銀無垢の懐中時計で、お探しの方にとっては、とても魅力のある1点かと思います。
この懐中時計の時代になると、時代が懐中時計の全盛期で、しっかりと使い込まれた個体が多い物。
リューズやケース表面などを見ると、少し摩耗している部分はありますが、ハーフハンターならではのケース表面のエナメルのインデックスなどもしっかりと残っていて、蓋の開閉もしっかりと反応する状態の良いもので、使うことが楽しくなる1点ではないかと思います。
状態
使用・経年による軽い摩耗・劣化はありますが、全体的に状態の良いものです。
希少性
元々ハーフハンターの数自体が少ないため、状態の良いもととなると数は格段に少なくなります。
贈り物
アンティーク懐中時計という点、見どころや雰囲気があるという点から、アンティーク好きの方なら、贈り物としてもとてもお勧めできる1点です。
備考
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