書斎が博物館に変わる貴重な懐中時計のセット物
このようなエナメル装飾がなされた時計がご覧いただけるのは、貴重な品が飾ってある博物館や、時計もこだわって収蔵している博物館。
年代も非常に古く珍しい、時計の本場スイス・ロックルで作られた懐中時計です。
これを時計と呼ぶべきなのか、それとも1つの芸術品として見るのか。
時代的にも装飾技術やモチーフとしても、そこまでの域に達している時計です。
こまごまとした説明が要らないほど、写真をご覧いただくだけで、その素晴らしさが伝わるのではないでしょうか。
この時計を一目ご覧いただいて、やはり目に留まるのは、群を抜いた美しさを誇る時計のケースです。
エナメル装飾で描かれた、美しい若い貴婦人、そしてそれを囲む綺麗な草木の構図。
女性の絵はもちろんのこと、その周りの模様も、それぞれが非常に繊細であり、まるで絵画のような色使いも見どころです。
色の違う青そして蔦の部分のエナメル装飾や、ケース装飾は本当に見ごたえがあります。
中央の女性の絵は、美術館に飾ってあるような、美しい絵画そのまま。
美しい長い髪の毛には2つの花、そして頭部には髪飾りをダイヤモンドで表現した、古き良き時代の作風が輝きます。
女性のヘアスタイル、またその服装や着こなし、ネックレスのデザイン、色の濃淡など、見ていて飽きない良い作りです。
時計の顔である文字盤の作りも非常に面白いもので、白色なシンプルなものながらも、これこそアンティークの証。
針についてもこれも1つの見所で、柄の部分は金色そして先端は黒で、先端の形もとても特別なものです。
この時計は、時計だけではなく、14金の鍵巻き式の鍵とチェーンも一式になっているセット物。
付属品も含めた完全さ・高貴さという意味では本当に随一ともいえるものです。
細身ながらずっしりと重みがあり、全長約37センチほどと、使い勝手の良い長めのチェーン。
そしてその先には、このチェーンと時計に合わせたデザイン性の高い鍵巻き。
これらがセットになっているのですから、本当に飾って楽しみたい・家宝として残しておきたいと思っていただける時計でしょう。
このような素晴らしい技法・芸術が残っていた時代。
職人の素晴らしさ、そしてこの時計を作るように依頼した当時の持ち主がどんな人だったのか。
この当時にあっても、これだけの時計は本当に希少で、作られた数すら限られているものです。
どれほどの高貴な家柄の人であったのか、娘へのプレゼントであったのかと、そんな想像の世界に駆り立てられること間違いなしです。
ショーケースに入れて飾っていただいても最高の芸術品、他の方に見せていただく機会があれば、それこそ美術品を持ち歩くようなもの。
家宝のような時計をお探しの方のみにお勧めします。
店主のワンポイントと評価
総合評価
懐中時計が一般的に使われるようになる、それ以前の時代のもので、やはり作り自体が違います。
素材やもの、題材にもこだわって、その1個人のためだけに、全てが費やされたもので、オーダーメイドの1点もの。
時計のデザインからチェーン、そしてそれを巻く鍵巻きにまで、しっかりとこだわりが通されたもので、見ていても感動と安心感を覚えるものです。
状態
女性の顔の部分に、角度によって見える程度ですが傷があり、同様に使用や長い年月の経年によるエナメル部分の剥げや傷、またケースにも若干の傷は見られますが、エナメル製という素材から起りやすいものでもあり、年代や素材という点から考えると、とても状態が良いものです。
さらにこのような芸術品であれば特にですが、気にしていただく点にはならない程度のものです。
また鍵巻きの筒部分にうっすらと線が出ています。
非常に古いものであるため、誤差については10分程度とお考えください。
希少性
この時計自体だけでも、非常に希少で貴重なもの。
状態面でも申し分ないもので、鍵巻き・チェーンのセットということでも、さらに貴重な1点ものです。
贈り物
贈り物としても時計として見ていただいても、デザイン・年代・珍しさなど全てにおいて確実に抜きん出ている逸品。
年代が古く、機械自体の作りもその世代分古い作りのものです。
鍵巻き式で少し手間な点があるため、これを楽しんでいただける方のみにお勧めします。
備考
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