100年の時を一瞬で遡る名脇役
アンティーク時計を持つことの楽しみは、やはり現代とは「違う」という個性の面白さ。
すでに一般的には使われていないモノでありながら、どこか身近に感じるその姿や形。
それは、テレビや映画などで、懐中時計が今もまだ、まるで現役であるかのように、その姿を見せてくれることがあるから。
映画の中の名優が、すっと懐から取り出されるそれは、100年という時をタイムスリップさせるための名脇役。
シャーロックホームズ、ハットにステッキなど、その世界が目の前に広がるかのよう。
今では使われることのない懐中時計ですが、それだけにその姿や形、動く様は新鮮で心を惹かれます。
心が揺り動かされるワインレッド色
まるでワインのように美しいワインレッドが使われた、懐中時計の色合いの華やかさ。
蓋をパッと開くと、そこに現れるのは、本当に個性的で美しい目を引くインデックスの数字。
懐中時計には色々とありますが、このような色合いが使われているものはとても珍しいもの。
ワインレッドの数字の間には、これも繊細で美しい姿をした金彩模様が描かれています。
この商品写真をご覧いただいた時に、もうちょっと見てみたいと思われませんでしたか?
見慣れた方にとっても、それだけ珍しいものであり、その色合いや作りが上品で心をつかんで離さないものだからでしょう。
懐中時計のケースの、アンティークならではの装飾がとても美しいもので、彫りやモチーフの美しさはもちろん、配置の妙もまた素晴らしいもの。
側面のコインエッジなど、ほぼ全面に細やかな装飾が施されていますが、両面の大きな装飾の間に少し空白を取っていることで、それぞれの装飾の美しさがさらに引き立っています。
小さな懐中時計ながら、惹きつけられる魅力のある1点だと言えるでしょう。
店主のワンポイントと評価
総合評価
このケースの美しさだけでも、非常に際立ったものがありますが、開いて見える時計の顔が最高です。
誰もが持っているものではない、非常にレアな存在となった懐中時計の、品の良い1点を取り出して見せる。
懐中時計をすでに持っている、知っている人ですら、まさかこんな綺麗な色合いの顔が飛び込んでくるとは思わないもの。
綺麗だな、いいなと思いながら、懐中時計を見ること、持つことが楽しくなること間違いなしの1点です。
状態
内蓋に Mother to Clara Sept 18, 1900 と刻印があります。
機械自体の製造年は1908年ですので、記念日を刻印したものであるのか、後年に贈られたものであるのか、機械が故障して交換されたなどの理由が考えられます。
正確なところは調べる術もありませんが、いろいろと想像できるワンポイント。
時代を証明するものでもあり、この美しい流れるような彫りもまたアンティークの味でしょう。
希少性
ハンプデンの懐中時計自体が比較的少なく、かつ状態の良いもの・姿の良いものとなると、なかなか見つかりません。
早くにその工房を閉じてしまったメーカーでもあり、同じに見えるものであっても、なかなか状態の良いものには巡り合いません。
贈り物
懐中時計としては本当に綺麗な1点。
写真だけでも伝わるほど、ケースの装飾の美しさは言うに及ばず、やはり開いて頂いた際の美しさがあるというのも大きなポイント。
かつそれでいて、どこにでもあるものではない、魅入ってしまえる美しさは、贈り物にぴったりの1点です。
備考
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