たくさんのダイヤを鏤めて
時計の上下に28個もの、たくさんのダイヤモンドが鏤められた上品で美しいハミルトンの宝飾腕時計。
縦長の長方形で上下に少し細くなる腕時計の形で、それに合わせてダイヤモンドも数を変えて配置されています。
端に近い部分に1つ、そしてその次の列には2つ、そしてその次には5つ、そして6つと、片側で14個。
そのダイヤモンド部分の装飾に連綿性を持たせるように、風防の周りにも細やかな装飾が施され、そして側面にも装飾が施されているという丁寧な作り。
時計の顔である文字盤自体はシンプルで、この時代ならではですが、なるほどと納得していただけるデザインになっているかと思います。
時代が進むその前の1本
腕時計としては、40年代に入ると婦人物も定番という形のものが増えていきますが、20年代・30年代はまだまだ試行錯誤の時代。
レディース用として、小さな腕時計の機械が形を変えて作られて、それがその先へと繋がっていきます。
時計自体のデザインとしても同様で、デザインにも趣向を凝らした、特別さのある作りが多いのも特徴で、この時計もまさにそんな特別な形を持つ一つです。
店主のワンポイントと評価
総合評価
レディースのアンティーク時計としては、一般的によく見るタイプとは違って、時代的に一世代前という印象だと思います。
作りやデザインなど、現代から考えると、ここまで手を掛けられるのかと思うような作りで、さすがに大量生産には向かなかったのでしょう。
のちの時代には見ることのできなくなるものですが、それだけにアンティークとしての楽しみもあるもの。
ダイヤモンドも現代のブリリアントカットではありませんが、古き良き時代が伝わるカット手法です。
本来の作りとしては、革バンドを留めるて使うタイプではなく、紐を上下に通して使う紐タイプのもの。
ただ時計自体がやや幅広で縦長でしっかりとした面があるため、紐タイプでは時計の面が大きくて少しに合わないかもしれません。
デザイン的にそれに合わせる形で、革バンドを少し加工して留めてあります。
もちろん紐タイプにも交換できますので、交換をご希望の方はお知らせください。
状態
経年劣化・摩耗はあります。
希少性
年代的なことや作りとしても、大量生産に向かないことは一目瞭然かと思います。
贈り物
腕時計のデザイン自体がアンティークらしさがあり、とても上品なもの。
贈り物としてもとてもお勧めできる1点です。
備考