グリュエン黒文字盤の渋さの光るアンティーク腕時計【1945年頃】

アフターファイブを楽しむ大人の黒

手巻き腕時計がデザイン的にも、大きな花を咲かせる時代が４０年代。
この時計もそんな時代の、大きな花であったと言える、とてもデザインの美しい腕時計です。

グリュエンのカーベックスといえば、当時一世を風靡した時計ですが、アンティーク時計として扱われるようになった現代でも、非常に根強い人気を誇るシリーズ。
この腕時計は、そんなカーベックスのデザインを元に、より使いやすい形に昇華されたデザインの良さが魅力。

時計の写真をご覧いただいても、お分かりいただけるように、どこから見ても「男前」。
ダンディという言葉が似合う、ニヒルな時計ともいえるでしょうか。
少しフォーマルにも、そしてアフターファイブ的なカジュアルさも備え、とても「渋い」格好良さのある１点です。

黒い文字盤と三面ガラス

特にデザインの良さが光る時計で、時計の表面全てに特徴があると言ってしまえるほど、他の時計とは大きく一線を画しています。
違いを生み出している理由の１つは黒い文字盤ですが、ゴールドの文字・インデックスを備えていることで、黒と金のコントラストがとても目を引く美しさです。
ただ単に黒い文字盤にゴールドという組み合わせは、ないものではありませんが、よくご覧いただくと、この時計ならではのデザインの調和を感じていただけるはず。

ケースのデザインも個性が溢れる、非常に凝った作り。
側面からご覧いただいても、そのスタイルの違いは一目瞭然。
バンドを留める足の部分にも、カット・面を施してあることで、時計の側面のデザイン・足の部分のカットと、それぞれが光りと陰影を残し、とても印象深い作りになっています。

さらに時計のガラスも特殊な作りで、三面鏡のように、三段・三面にカットされたようなガラスの作りになっています。
ケースを側面からご覧いただくとお分かりいただけますが、ケースの側面も三段に合わせてあり、ガラスとケースの作りが見事に合うようになっています。
現代の時計では、ごく一般的な基本形ばかりですが、この時代はガラスの形やカットにも非常にこだわりがあった時代のもの。
まさにアンティーク時計ならではの作りを楽しんでいただける、特別な１点です。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

★★★★★

さすがグリュエンと唸ってしまう、デザインの美しさがあります。
「時計」というジャンルではありますが、その姿は、男性のためのジュエリーのような魅力あるもの。
落ち着いたデザインでもあるため、スーツに合わせても渋い時計で、大人のカジュアルなスタイルから仕事にと、幅広くお使いいただけるのもお勧めしたいポイントです。

状態　A+

★★★★★

特記事項はありません。

希少性　A

★★★★★

デザイン良し状態良しで、入手しづらいものの部類に入ります。

贈り物　A+

★★★★★

アフターファイブの、自分の時間を愉しむというような方なら、そんな思いに答えてくれる腕時計だと思います。
落ち着いた雰囲気でもあり、かつ渋みの利いた味のあるもの。
贈り物としても、その特徴や美しさから、驚いてもらえることはもちろんですが、自分のために選びたくなる良い時計だと思います。