明確な特別な一面を持つ時計
貴方にとっての特別とは、どのようなものですか?
誰もが認める著名なブランド物ですか?
もし「これが好きだから」と感じられるものが、貴方にとっての特別であるなら、こんな懐中時計を気に入って頂けるかもしれません。
確かに繊細でびっしりと刻まれた装飾とは違って、一見すると素朴な印象を受けられるかもしれません。
しかしながら、こちらで扱う懐中時計や他でご覧頂く時計も合わせて、この懐中時計のような姿となると、なかなかご覧頂く機会が無いのではないかと思います。
それもそのはずで、大きなサイズとなると素朴・シンプルなものが多くなりますが、小さな蓋付きのハンターケースと呼ばれるものは、比較的全面に装飾が施されているものが多いもの。
確かにそれはそれで見どころですが、色々と見て回ると、はっと心を掴まれるような時計を探すのが難しくなるかもしれません。
こちらの懐中時計は、そんな特別さを求める方にお勧めしたい1点。
交わる星と色違いの宝石が見せる
この懐中時計の大きな特徴は、写真でもご覧頂ける通り、ケースの表側に装飾された2つの重なる星の彫りと、それぞれの星を彩る5つのルビーとサファイア。
赤い宝石と青い宝石という色の対比も面白く、大きな星の彫りの中に小さな星というデザインもまた魅力的。
全面に装飾を施すのではなく、空白を残しながら星を配置することで、この装飾部分がとても際立って見えるデザインになっています。
ケースの反対側には何も装飾はありませんが、自分の好みの彫りを入れる、またはそのまま鏡面として楽しむのも1つ。
またもう1つの魅力は、蓋を開くとその顔を楽しむことができる、文字盤に施された上品な銀と青の装飾。
美しい形の長針と短針の組み合わせもまた、この時代のこの文字盤にとても良く似合っています。
店主のワンポイントと評価
総合評価
デザインやファッションの好みが人によって分かれるように、懐中時計のスタイルも、その人の好みが大きく分かれるところ。
シンプル・素朴な印象がありながら、そこに際立つデザインを入れ込む。
14金というケースの素材に、ルビー・サファイアという宝石を鏤めた、時計の素材を素材として楽しめる。
2つの星が交わるデザインというところにも、神秘的で惹かれる要素がある懐中時計かと思います。
状態
写真でお分かりいただけるかどうかというところですが、秒針を入れる穴の左側に、わずかに表面上の欠けがあります。
またケースも非常に軽い凹みがありますが、全体的な状態も良く研磨して目立たなくするよりも、金という素材からもそのまま残すほうが良いという判断です。
希少性
同型のものは、まずほとんど見かけることはないかと思います。
贈り物
持って良し眺めて楽しい、そして時間を見る際に開いても面白い。
これが100年もののアンティーク、さらには金時計というのですから、贈り物としてもお勧めできないはずがありません。
備考