定番かつ王道の形
この時代ならではの、懐中時計らしい形をした懐中時計です。
時間を見るという、その点に主眼を置いた、すっきりと見やすいデザインと、見てすぐにわかる読みやすいアラビア数字。
ごく一般的な定番のデザインであり、まさにこの時代の王道の姿。
それでいながら、その形がこの懐中時計にはとてもしっくりとくる。
この時代ならではの雰囲気が伝わるような懐中時計です。
見えない部分の違い
使う上では見ることができないものですが、ごく短い年数だけ作られていたケースの形が面白いもの。
この時代の懐中時計は、表蓋・本体・裏蓋と3ピースになっているのが一般的ですが、この時計は表蓋と本体のみという2ピースの作り。
裏蓋を本体と一体化させ、機械の取り出しは、ちょうつがいを軸に、機械を引き上げるように取り出す。
表蓋はスクリュー式になっていて、裏蓋が無いことから、ホコリ等が入りにくい作りになっています。
のちの防水ケースの手本ともなるような、そのような作りが、すでにこの時代に見ることができます。
メンテナンスの時にだけしか見ることのできないものですが、このような古典的な作りを持っているのは隠れた魅力です。
店主のワンポイントと評価
総合評価
アンティーク時代の懐中時計らしい懐中時計で、手に取ると「懐中時計を使っている」という満足感の高い1点です。
作りとしても申し分ないもので、、かつ大きさもあるものなので、持った感じも飾っていても、その存在感が違います。
少し傷などはあるものの、全体的に状態の良いもので、少しサイズのある懐中時計をお探しの方にお勧めしたい懐中時計です。
状態
文字盤の秒針枠、22~24秒の外側に小さな欠けがあり、秒針が擦った跡が若干見えます。
また目を凝らしてもわかりにくいほどですが、4時~7時にかけてヘアラインがあります。
ケースにも小さな傷はありますが、100年以上経っていることから考えても、気にしていただく程度のものではありません。
希少性
当時の定番かつ王道のデザインですので、特にこのメーカーに限らず、他のメーカーでも同じようなデザインのものはあります。
贈り物
小さな傷や経年劣化はありますが、100年という時間を考えれば、それも十分すぎるほどの許容範囲。
時計の色合いや雰囲気もとても良いもので、贈り物としてもお勧めできるものです。
備考