商品のご紹介
非常に美術的かつ個性的な、際立った作りのエルジンの金時計。
時計から厳かな雰囲気が漂う、アンティーク時計の域を超えた、希少で貴重な美術品・芸術作品の1つといえる懐中時計です。
時計のケースに、天使・獅子・鳥とキリスト教にまつわるものが描かれているのが非常に大きな特徴で、絵の構成からデザインまで、時計のケースに描かれているとは思えないほど。
まさに手で紙に絵かがれるような繊細さと緻密さ、正確さを持っている、彫りあげた技術者に尊敬の念を表したくなるほど、非常に優れた傑作であり逸品です。
このような彫りの入った懐中時計の中では、他には類を見ないほどずば抜けた素晴らしさで、この彫りの見事さは、懐中時計の装飾としては1つの高みに届いているものです。
天使や獅子の端正な顔や姿形。
金属に彫っていくわけですから、紙に書いて書き直せるものではありません。
このように整った形として彫りあげるのはまさに至難の業で、この部分1つを取ってみても芸術作品。
そして一番見ていただきたいのは、それぞれに施された細やかな仕事。
天使や鳥などには、非常に細かな線で陰影が付けられていて、それこそ本物の絵画のよう。
時計を一見しただけでは、デザインの美しさに目を奪われますが、ここまで丁寧に仕上げられているのかと感心させられずにはおれません。
時計のケースにびっしりと、表裏から横に至るまで施された細かな仕事の数々には、ただただ驚嘆の声がもれるような仕事の素晴らしさです。
また文字盤の美しさもケースには負けていないもの。
ピンク・青・緑・金・銀、色とりどりの花や模様が施され、時計の外側が「天への導き」であるのなら、時計の内側には「天国」を詰め込んだような、それはまさに別世界の美しさ。
「天国の花園」という言葉がぴったりくるような、明るい華やかさと豪華さで、時計を開けるだけで幸せになれそうなほどのものです。
時計が非常に高価であった時代でありながら、時計自体にここまで豪華な装飾を施し、そして金自体も非常に価値の高かった時代に素材も14金ととても豪華なものです。
それだけの豪華なものでありながら、時計の内側には刻まれたのは、贈られた方と贈った方の頭文字のみ。
ここまでの贈り物をした方が誰であったのか、贈った方・贈られた方の名前ともに何の手がかりも残されていませんが、それこそ相当の方であったことがわかります。
またこの時計自体は、その特別さからオーダーメイドで仕上げられたものであることに疑いの余地はありませんが、ここまでの彫りを施すことができたのは、この彫りを施した技術者も一流の名の通った方であったことでしょう。
制作を依頼した方の信仰心と贈るものに込められた思い。
そしてそれをここまでの形に仕上げた職人の腕があってこそ作られた時計です。
このような時計が現代に残っていてくれたことに感謝をしなければならないような逸品です。
店主のワンポイントと評価
総合評価
どなたにでもお勧めできるものではありませんが、心のよりどころとなる最高の懐中時計をお探しでしたら、どんな高級ブランドにも負けない、いにしえの美しさと素晴らしさがここにあります。
名前で高くなる時計は数あれど、その仕事の素晴らしさ・作りの素晴らしさで価値を表現できる時計というのは、本当に数の少ないものです。
状態
写真でご覧いただけますが、文字盤の11時と12時の中間あたりのふちに小さな欠けがあります。
ただ普段は風防を留める枠が留めてあって見えない箇所でもあり、ここまでの時計でこれだけの欠けであれば、まったく気にしていただく箇所ではありません。
また表蓋がリューズを押した時に軽くだけ開きますので、開けていただく際は手を添えて開いてあげる必要があります。
開閉のバネ自体に問題はありませんが、年月によるもので、リューズを押した際には軽く開く程度になっています。
希少性
本当に素晴らしい傑出した1点で、まず同じものは2つとない1点ものです。
贈り物
美術品といっても過言ではないもので、贈り物としてもこれ以上は無いものです。
備考
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