西洋美と歴史そして懐中時計の融合
戦後の日本を救った・日本の経済立て直しに尽力した英雄・白洲次郎が好んで使ったといわれるメーカー、英国ロンドンのベンソン。
この当時のイギリス懐中時計の特徴を非常に良く表している時計で、そっと机の上に置いておくだけで、時計の持つ雰囲気を感じてしまうようなそんな魅力を持った時計です。
この時代の王道を行く、シンプルながらも力強い時計のデザインと作り。
上品な質感ある陶製の文字盤に、ローマ数字のインデックスとブルースチールの針の組み合わせが、銀時計の雰囲気にとても良く似合います。
ケースの裏側には、伝説の生物かつ物語りにも登場する、グリフォンが彫られているのも大きな魅力の1つ。
丁寧に手彫りされた姿は、彫りの角が立ち、その面を触っても、感触が指に伝わってくるほど。
その理由は、この彫り自体は、時計が作られた当時の物ではなく、当店がヨーロッパから移民したオーストラリアの洋彫り職人に彫ってもらったものだから。
ヨーロッパ各国・王室などの家紋としても使われていたことから、このグリフォンを選び、昔の家紋などに使われた図柄を忠実に、時計のデザインとして彫りこみました。
ご購入いただく方への特典として、イニシャルやお名前などを旧字体で手彫りをさせていただきます。
そのために、図柄の周りに少し余白を残してあります。
時計そのものについても、非常に風格のある希少品で、時計の男前と名付けたくなるような品ある姿。
肉厚でしっかりした作りの銀ケースと、文字盤に目をやると、そこにはJ.W.Benson Londonの文字。
この時計が作られた当時のイギリスは、非常に長い期間に渡って在位したヴィクトリア女王の時代。
英国が最も華々しく、すべてにおいて先んじていた時代のもの。
時計の機械には、英国王室御用達であったベンソンの時代背景を伝えるように、「TO QUEEN(ヴィクトリア女王)PRINCE OF WALES(皇太子のちのエドワード七世)」と彫られています。
当時の世界の列強・技術の先端をいくイギリス・ロンドンの名前は、アンティークファンにはたまりません。
シンプルですが力強く程よい太さのインデックスも良く、シンプルながら基本を押えたブルースチールの針も時代を感じさせてくれます。
そしてこの時計には、隠れた魅力がもう1つあります。
それは中の機械で、非常にマニア的な部分ですが、この機械はスイスのロンジン製。
アンティーク時計時代から腕時計全盛期を通して、数々の賞を受賞したことで、この当時は特にその名が通っていたロンジン。
歴史のあるロンジンといえども、この年代の機械は珍しく、生産された番号も40万代で、ロンジン創業からたった16年目のもの。
機械の一部に昔のロンジンのマークが見え、ベンソン&ロンジンのコラボレーションには魅力を感じざるを得ません。
また当時のベンソンのケースも残っていて、時計の魅力・時代的な魅力をともに、たっぷりと感じていただけます。
店主のワンポイントと評価
総合評価
小説シャーロックホームズの舞台となった1800年代後半のイギリス。
時代的にも、まさにその当時に作られた懐中時計です。
この当時の紳士たちが懐からおもむろに懐中時計を取り出している様子を想うと、まるで時計と一緒にその時代に引き込まれるかのようです。
スーツにコート・喫煙パイプ、そんな姿に銀のチェーンに合わせて着こなす。
さらにその希少な時計に、いにしえより伝わる手彫りという技法によって、歴史あるグリフォンの紋を施した、世界で本当にたった1つのオンリーワン。
ロマンと時間を楽しみたい方に、時間を愉しむというゆとりのある方にのみお勧めしたい時計です。
状態
文字盤のⅣの数字が部分的に薄く、部分的に消えています。
のちのダメージではなく、製造された時の塗料載りが悪く、このようになってしまったものだと考えられます。
陶製の文字盤では珍しいことではなく、数字自体の表面的なことで、割れや欠けなどのような損傷ではないため、補修をするような状態のものではありません。
ペンなどで簡易な補修はできるものですが、このままを味として楽しんで頂くべき状態のものです。
希少性
非常に年代の古いロンジンのムーブメント・一部にロンジンのマークが見える点なども珍しく、オリジナルケースが残っている点でも希少です。
希少性に増して状態面でも申し分なく、二つとない職人による手彫りが施されている点でも同じものがありません。
贈り物
希少な年代ものであり貴重品。
イニシャルなどを彫らせていただくことで、世界でたった1つの贈り物として完成する究極品です。
備考
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