懐かしい優しさのある顔を持った時計

時代がデジタルに進むとともに、見直されるものがある。
廃れていく中で、それが却って新しくもあり、他にはない個性になり、そこに価値観が生まれる。
それが「昔のもののほうが良い」と思える理由の一つ。
アンティークとはいかないまでも、「レトロ」という言葉には、人をほっとさせるやさしさが感じられるのではないでしょうか。

この時計は、時代的には今では本当に懐かしく、そして楽しくもあった昭和時代に作られたもの。
アンティーク時計も人気ではありますが、この時代、１９５０年・１９６０年といった時代に作られた時計が、今また見直されています。
確かに時計の機械については、出来上がった感もあり、この時計もそうですが、機械専門メーカーのものが使用されていることも多くなった時代です。

でもこの時代には、この時代にしかない、確かな形がありました。
それが「量産時代」でありながら、現代のように洗練されきっていない、優しい時計の作り。
アンティーク時代とは一線を画していながら、現代の時計のデザインとはまた大きく違い、ある意味で最も時計というイメージに合う形。

この時計もシンプルではありますが、身に着けるとどこか懐かしい。
その時代に戻れそうな、ほっとできるデザインがそこにある時計です。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A

現行品の時計も面白いもの、アンティーク時計にも非常に味があるものですが、その中間に当たるこの年代の時計も、またコレクションに入れておきたい特徴的なものです。
丸みであったり角ばった部分であったり、このようなデザインはこの時代にしか出せない味というもの。
昭和時代にタイムスリップするように、その時代を思い出して着けていただく、また昭和をイメージしたスタイルに合わせていただくと、とても良く似合う時計です。

状態　A-

文字盤に軽い傷や経年による変化はありますが、非常に状態の良いものです。
正面からや拡大された写真では、小さな傷等が目立ちますが、実際はごくわずかなものです。
写真ではうまく伝わりませんが、文字盤の状態や質感がおわかりいただきやすいのは、ジーンズの写真と光りを入れて文字盤を大きく拡大した写真になります。
ケースの表側はメッキを掛け直し、仕上げ直しをしてありますので、非常に綺麗な状態です。

希少性　A-

時代的に比較的数はあるものですが、他で同じ時計をご覧いただくと良くおわかりいただけるかもしれませんが、状態の良いものは珍しいものです。

贈り物　B+

贈り物としても非常にお勧めできるものですが、「レトロ」というコンセプトを楽しんでいただけるかどうかが大きなポイント。
知っている人・おわかりいただける人なら、そこに大きな価値と楽しみを感じていただけるものですので、そこが大きな判断材料となります。
価値のわかる人向けということで、贈り物としての評価は少し下げています。