渋みのある文字盤装飾が楽しめる銀時計
アンティーク時計の世界に入ると、その名が必ず挙がる名ブランドであるロンジン。
年配の方に尋ねると、オメガやロレックスよりもロンジンを好まれる人がいるのは、その歴史と時代に沿った信頼のある時計を作り続けてきたことから。
しっかりとした作りでありながら、その時代ごとに、その時代を背負うような作りのものを産みだしていたために、コレクターが多いのも特徴です。
この時計は、そんなロンジンの1924年に作られた銀時計です。
非常に綺麗な作りと状態の良さ、そして銀時計特有の色合いもあって、車窓からの眺めを楽しむような「大人のゆっくりとした旅」に同行させたくなるような時計という表現がぴったりと当てはまるかもしれません。
この時代ならではの、はっきり・くっきりと読み取りやすい文字と針、そして中央に配された綺麗な立体感のある花模様。
時計を見る人を楽しくさせてくれるような、ポジティブな力を与えてくれるかのようなデザインです。
また写真ではおわかりいただきにくいのですが、この年代の同程度の直径を持つ時計と比べると、時計自体の厚みが薄くなっていて、これもこの時計の特徴の1つ。
サイズ的には大きな時計でありながら、中の機械を小さなものにすることで、厚みを抑え重さも抑えたという、作りにひねりが加えられたものでもあります。
大型の時計にしては、その重さから持ち運びがしやすいもので、この点でも旅にお供をさせたくなると思われる点でもあります。
ケースの裏側はシンプルですが、このような作りも非常にお洒落で格好の良さを感じさせてくれるもの。
時計の表面のデザインがしっかりとしているので、何もない無地ではやはり味気ないところもありますが、かといってごちゃっとしてしまうのも時計として雰囲気が重くなるもの。
このように中央に彫りを入れ、その周りはしっかりとスペースを開けてあげることで、見た目にも上品で、表面との統一感が生まれています。
非常に綺麗な時計で、かつアンティークらしい作りの良さが光るもの。
持ち歩いていただくのも良し、そして書斎などに飾っていただいて、その時を刻む様を眺めるのも、また乙なものです。
店主のワンポイントと評価
総合評価
時計を出して眺めて楽しむことはもちろん、人に見せたくなる・見て欲しいと思ってしまうような魅力のある時計でもあります。
コチコチコチと時を刻む音を楽しみながら、自分だけの時間をゆったりと楽しむ。
お供の時計ではありますが、そこには時計に見守られているような、特別な時間を楽しんでいただけるものだと思います。
状態
特記事項はありません。
希少性
ちょうど腕時計に切り替わり始める懐中時計全盛期の後半のもの。
年代的なことから希少でもあり作りとしても面白く、いくつも数があるものではありません。
贈り物
非常に綺麗なデザインかつ状態の良いもので、贈り物としてもとてもお勧めできる1点です。
備考
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