傑出した個性が光る
この年代だからこそ、そしてこの時代だからこそ。
当たり前のことが当たり前でない、できないことが魅力になる。
そう感じられる、そして今だから楽しめることがあるのは、腕時計の中でも傑出した個性を持つ時計だけ。
これもアンティークならではの特権。
じゃあこの時計、何が特別なのかというと。
「時間が読めない」
時計としては本末転倒ですが、それはこの時代だからこそという理由があるから。
黒い文字盤の上に、視認性の高い蛍光塗料を入れた針という年代物。
それが長い年月の経過とともに塗料自体が色褪せ、そして蛍光としても光らなくなってしまったが故に、針が見えにくいという形になってしまいました。
写真ではほとんど見えませんが、実は秒針もそこにあります。
後年にこういった時計が作られるはずもなく、まさにこの年代だけの特別品という希少性の高さがあります。
アンティークの特徴満載
時計・ケースの形をご覧頂くと、縦長の長方形で、ケースの表と側面には装飾が施されている特別な作り。
1920年代頃まで、腕時計としては初期頃になりますが、懐中時計から腕時計へと移り変わる中で、懐中時計時代の特徴が手渡されたアンティーク時代の魅力といえるでしょう。
そして黒い文字盤には経年の深みがあり、それを深化させる色合いの針もまた素晴らしい組み合わせ。
ゴシック体のような数字のフォントに、縦長の時計のデザインといった組み合わせの妙。
長い歳月を経たアンティークだからこそ、その楽しみが直接、目に訴えかけてくるような魅力にあふれています。
サイズ的には女性にも着けて頂けるものですが、雰囲気やデザイン面から、男性だけに合わせた写真を掲載しています。
店主のワンポイントと評価
総合評価
どうしてこんな時計なんだろう、そんな感覚は、現代ではとても大きな魅力。
そのあり得ないという感想こそが、希少性の証でもあり、多くの人を驚かせる特徴でもあります。
経年変化や劣化は、写真でご覧頂ける通りにありますが、この時計ではそれこそが時計の魅力。
個性・素材・経年それらがうまく表現としてまとまった、とても面白い腕時計だと言えるでしょう。
状態
黒い文字盤自体にも経年劣化があり、写真でご覧頂けるように、分表示の目盛の欠損などもご確認頂けるかと思います。
ケースはお届けに際して仕上げ直しをいたしますので、ケース自体の色味としては、銀色ですが少し明るい色合いになります。
秒針はブルースチールですので、黒色が背景では非常に見えにくい色合いですので、ご希望でしたら白色系などの塗料で、より分かりやすい色合いに仕上げることも可能です。
希少性
元々の数自体も少ないもので、かつこのように状態良く、経年の深みを加えたものとなると非常に希少なものです。
贈り物
個性に溢れる時計という意味合いでは、贈り物としても非常にお勧めしたい1点。
ただ針が見づらい、また経年変化があるという点で、大きく好みの分かれるものですので、ご自身へのプレゼントにお勧めしたいものです。
備考