これは「綺麗」、そう思っていただける1点
服装・スタイルにも、綺麗な上品な、カジュアルなといった形の違いがあるように、時計にもそういった違いがあります。
この時計なら、こんなスタイルに合うだろう。
作られた時に「そのような目的」を持って作られたものもあれば、所有される方のイメージ、想像力も時計に違いを生み出します。
この時計は、格好良くて上品、それでいてアンティークらしくと、違いを楽しんでいただける1点。
時計を人に例えるなら、細身の長身、そんなスマートなイメージの「イケメン」とでも言える時計でしょうか。
時計を横からご覧頂くと、長く緩やかなカーブを描いた形になっていて、さらにケースの長さも約4.5センチ。
「縦にとても長い」というイメージをお持ちになられるのは、時計の横幅が細くなっているのもその要因。
そしてもう1つは、時計の上下4か所に伸びるラグ(バンドを留める部分の足)も、同系の時計と比べても非常に長くなっているところ。
時計全体の印象として、しなやかに長く、そういったとても良い雰囲気のあるデザインです。
技術とデザイン力
現代のようにどういった形でも作ることができる、この時計が作られたのはそんな時代ではありません。
他のメーカーも同様で、ある特定の時計に対して、それだけに合う特別な機械を作るのではなく、少ないモデルを極めようとしていた時代のこと。
この時計の中に入っているのは、当然ながら特別に作られたものではなく、その時代に作られていた機械の1つ。
機械のサイズや横幅が決まっている中で、この時計のような一見してわかる細身の秀逸なデザインを作り出すことができたのは、その当時の「考える力」であり「カタチにするという力」。
昭和という時代の、物づくりの良さが伝わるアンティーク時計だと言えるでしょう。
店主のワンポイントと評価
総合評価
サイズ的に比較的こじんまりとした大きさのものが多い中、アンティーク時計としては珍しいほどに「サイズ感」のある1点。
細身で縦長というデザイン性の良さ、雰囲気・存在感という点で秀逸なところはもちろんですが、特に長さという点で着けた時の満足感が高いものです。
身に着けた写真も掲載していますが、女性の場合でも腕の端から端まで覆ってしまいそうなほどの長さがあり、男性でも一般的な腕回りであれば、女性同様にその腕の端から端まで伸びるほどに十分な長さがあります。
腕にフィットするような緩やかな曲線、ケースの側面に施された2本のラインのデザインなど、より長さや上品さを感じさせてくれるものになっています。
状態
特記事項はありません。
希少性
人気の高いアンティークのスタイルで、作られた数も少なめで入手の難しいものです。
贈り物
時計のデザイン・雰囲気の良さという点はもちろん、また現代でも使い勝手の良いデザインをしています。
このような時計が、手巻きでコチコチと動く様は、初めてアンティークを手に取られる方にとっても、とても新鮮に感じられるものです。
私自身も好きなデザインで、贈り物としても非常にお勧めできる1点です。
備考