文字盤も銀色、渋さが光る懐中時計
「柱時計といえば?」と聞かれると、その時計に出会った時・ご覧になられた場面が、おじいさま・おばあさまの家であったり、映画のワンシーンであったり、そういった状況とともに思い浮かぶようです。
「アンティークの懐中時計」、なんとも贅沢でゆったりとした時が流れるような、そんな雰囲気のある品物。
定番ともいえますが、古い年代の時計をご想像頂くと「丸い大きな懐中時計」をイメージされるのではないでしょうか?
そういった定番という姿の懐中時計を楽しんで頂くのも、アンティークの王道ですが、誰も持っていないようなものを楽しむのも、これもまた別の王道。
このグリュエンの懐中時計は、そういった懐中時計のイメージを、良い意味で変えてくれる1点でしょう。
時代としては、まだ懐中時計がしっかりと使われていた時代のモノながら、腕時計へと変わりつつある時代。
そんな中に生み出されたものだから、懐中時計として、「定番」以上の楽しみがある1点になっています。
机の上にさりげなく置いておいて、「これ誰の時計ですか?」なんて、声をかけてもらえることを期待せずにはいられないもの。
懐中時計といえば、自分のことを思い出してくれる、そんな個性を打ち出してくれるかもしれません。
特殊な形以上のプラスアルファ
五角形の懐中時計?、多くの方が初めてご覧頂くものかもしれません。
その形をご覧頂くだけでも、非常に興味深い、手元にあるだけでニンマリしてしまうような形ですが、「カタチ」だけではないのがまた良いところ。
時計をよくご覧頂くと、表面はガラス面の割合が非常に多くなっていますが、その細い枠の部分にも装飾が施されているのがお分かりいただけるでしょうか?
ケースの側面には縄目模様、そして懐中時計を吊り下げる輪の部分にも、細かやな模様が入っているのがお分かりいただけるかと思います。
さらに時計を裏返すと、この裏面の作りもまた良しで、特殊な鋭角の三角形の模様が描かれています。
しっかりと個性のある装飾で、三角形の周りは空白のまま残してある、このデザイン部分とスペースの間の取り方もまた、とても趣きがあるものです。
時計の表面・文字盤も銀色、ケース自体も銀色で、光の入り方によって色味が違って見えるのも楽しいところです。
店主のワンポイントと評価
総合評価
色々な特徴を持ったもので、「当たり前」の懐中時計でないところに、とても惹かれるものがあります。
ただ単に形だけの違いに留まらず、そのものを「持つ」という楽しみ、所有欲を満たしてくれるような、随所に込められた作りの違い。
アンティーク時計を楽しむなら、どういったものを持ちたいですか?と、時計が問いかけているような雰囲気のあるものです。
状態
写真では少し見づらいのですが、3時と4時の間の中央寄りに、文字盤表面に軽い剥がれのある個所があります。
わかりやすい写真も掲載していますが、光の反射で見えにくいこともありますが、肉眼ではその部分が白くなって見えています。
またケースの裏側も軽く凹みのある個所があり、目立つものではありませんが、光の当たり具合でそれがわかりますので、この部分も少しわかりやすい形で写真を掲載しています。
年代や素材、全体的な状態をお考えいただければ、程度としても非常に軽いものです。
希少性
こだわりのあるグリュエンの中でも、こだわった懐中時計として知られているものです。
機械自体も良いもので、特別な形から変わらない人気があります。
贈り物
アンティーク懐中時計中でも、特殊さ特別さという点で群を抜く形とデザインをした1点です。
大きく目立つものではありませんが、少し経年変化や使用による凹みなどもありますので、そのあたりをご理解頂ける方にお勧めします。
備考