ブヘラの銀無垢ネックレス時計 梔子色のエナメル装飾【1960年頃】

上品な梔子色の光沢ある装飾が光る

懐中時計に腕時計、アンティーク時計にはい色々な形があり、ブローチになる時計もあります。
そしてそこまでくると、やはりこれもあるだろうという、ネックレス状になったアンティーク時計。
ブヘラというスイスのメーカーによる、当時としては新しい形の時計の提案。
現代から見ると、なんとも上品で特別なものに映るのではないでしょうか？

よく写真をご覧いただくと、丸いボールのような時計にも、ネックレスの一つひとつにも、非常に細やかな模様が入っているのがお分かりいただけるでしょうか？
これはエナメルでの装飾を施す前に、下地である金属に模様を入れてから透ける色のエナメルでの装飾をすると、このような見た目になるというアンティークの技法。
丸いボールのような時計の側面には、宝石のように見えるマーカサイト２７石が回りを一周ぐるっと鏤められ、時計のデザイン性を高めています。
時計にしてもネックレスにしても、黄色というただ単色で終わらない、これらの技法の組み合わせが、また違った色合いと特徴を生み出しています。

時計を「持たない」という選択肢

現代では、スマホで時間を見ることができることから、時計を持たないという方も増えてきました。
それなら、いっそ「時計を持たない」ことを新たなコンセプトとして楽しんで頂くのがアンティークの楽しみ方と言えるのではないでしょうか？
時計を持つのではなく、「ネックレス」という飾りとして身に着ける。
それもただの時計ではなく、アンティークならではの装飾と技術があり、上品な雰囲気の物。
時間を訪ねられて、そっとネックレスを持って時間を見る。なんとも格好の良いものではありませんか？

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

ネックレスと時計とで１セットというセット物、それだけにセットとして揃っていることが美しさであり、それがあるべき姿。
元から１つとして作られたものであるからこそ、それが揃ってこその美しさがあります。
ネックレスという形でこそあれ、見た目を変えて頂くと、小さな懐中時計とチェーンのセットと言い換えることできなくはないものでしょう。
首にかけて頂くのが本来の使い方ですが、自分なりの使い方を考えて楽しんで頂くのも良い物でしょう。
ネックレスのチェーンと時計は、取り外しができるようになっています。

状態　A

若干エナメルの薄くなっている箇所があり、文字盤にも少し経年変化が出ていますが、申し分ない状態と言えます。

希少性　A

エナメル製のセット物としては、全体的な状態面も含めて、色違いでも手に入りにくいものです。

贈り物　A+

特別なアンティーク時計として、形はもちろん、そこに施された技法も特別な個性ある１点です。
色合いとして、少し特殊な色味であるため、使い勝手・好みとしてその点がどうかというところでしょう。

備考

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