ずっしりとくる昔の形
携帯電話やテレビなども同じように、薄く・小さくそして軽くと変わっていきましたが、懐中時計も同様の流れを経ていきます。
当初は製造技術との兼ね合いで、大きく厚みがあって重たくて、「重厚」という言葉がぴったりとくる形から。
そして技術の進歩とともに、実用面と装飾性が加わり、懐中時計も小型化・薄型化されていきました。
でも振り返ってみてみると、そういった昔の形が「良い」と思われてくるのも。
少し古いだけなら「古臭い」という言葉になるのかもしれませんが、長く時が経てば、その古さが新鮮で斬新に感じられます。
懐かしいと感じる、「昭和」の時代を振り返るのに似ているかもしれません。
大きくて重さのある重厚な時計
このウォルサムの懐中時計は、この時代にあっては、ごく一般的なものですが、現代から見ると非常に重厚な重みのある1点。
今お持ちの腕時計の重さはどのくらいですか?
腕に着けていて、重たいと感じられることはないはずです。
それに比べてこの懐中時計は、なんと重さが約160g。
手のひらに載せていただくだけで、「重たい」と思われることはもちろんですが、懐中時計とは言いますが、シャツのポケットにでも入れようものなら、ズドンとポケットが垂れ下がり、破れてしまわないか心配になるほどです。
しかしながら、その重厚感とサイズ感が素晴らしいもので、その存在感はやはり秀逸。
見せて良し、また飾って良しで、そのような用途での希望を、十分すぎるほどに満たしてくれるもの。
陶製の文字盤にブルースチールの針というシンプルなスタイルは、この当時としては定番ですが、それだけに見て伝わるアンティークの味わいがあります。
店主のワンポイントと評価
総合評価
いかにもアンティークという、懐中時計の「らしさ」のある1点です。
面積的な意味でも大きさがあり、かつ非常に厚みもあるので、置いても持って頂いても、その存在感がずしりと伝わってきます。
デザインなどは定番ですが、それだけに世界観に入り込みやすい、親しみを持って頂ける姿でもあります。
サイズの大きなもので、動く力自体が強いものですので、懐中時計が初めての方・入門用としてもお勧めです。
状態
特記事項はありません。
希少性
ウォルサムの昔の定番の形ですので、珍しいというものではありませんが、状態の良いものは少ないものです。
贈り物
懐中時計らしい懐中時計ですので、このような大きめの懐中時計をお探しの方には、とてもお勧めできる1点です。
備考