100年以上の時を超えた美術品
「物」を選ばれる基準は何でしょうか?
作りの良さであったり、デザインであったり、メーカーであったり、ただ単に金額というのも一つの目安であるかもしれません。
現代では、そのものを作る技術・高精度で大量生産するための機械が進化していますので、色々なものの作りやデザインが良くなり、安くなったと言われています。
でもその弊害で、気軽に「使い捨てられる」ことが多くなったのも1つの事実でしょう。
時計にしてもしかり、ジュエリーなどにしても、いわゆる「本当の1点物」というものが非常に少なくなっています。
そういったことが如実にわかるのが、100年以上昔の本当にしっかりと作り込まれた時計をご覧いただいた時。
どうやってここまで、こんなに精細に繊細に、まるでそれ自身が美術品であるかのように。
時代が違えば、それを生み出す機械や工具もまったく違います。
蒸気機関車に馬車に石畳、ハットにステッキ。
現代と比べれば、その違いは明らかです。
ですが、そんな時代であったからこそ、手で物を作ることが当たり前の時代であり、しっかりとしたモノ作りが行われ、技術が継承されていたとも言えるでしょう。
現代の寸分違わぬ完璧な姿のステンレス時計もまた素晴らしいものですが、この時代の時計には、次元の違う美しさがあります。
自然と笑みのこぼれる美しさ
この時計を表現する言葉は、ただただ「美しい」のその一言に尽きます。
箱を開けて時計が見えると、まるで宝箱から宝石が現れるかのよう。
溜め息が出てしまうほどに、その上質さと作りの素晴らしさが伝わります。
その質感から伝わる素材の良さ、そしてその当時から変わらないその姿、そしてやはり群を抜くのがデザインの良さ。
秀逸・最高の、そんな賛辞の言葉を贈りたくなるような姿が魅力です。
大小21点のダイヤモンドが鏤められている装飾面は、これは本当に素晴らしいもので、西洋でいう家紋、紋章であるのかもしれません。
装飾の形・デザイン、立体感の生み出し方、宝石の並べ方まで、本当に芸術的。
もっと多くの宝石を入れても良いのでしょうが、左右に中央とその3列に、7つづつという数も、計算されたもの、もしくは意味のあるものであるのでしょう。
また時計の裏側の旧書体の彫りも、この時代ならでは、そして西洋アンティークならではの手彫り。
一つ間違えても商品とならない中で、このような高級商品に対して施される彫りは、最高の装飾であると言えるでしょう。
店主のワンポイントと評価
総合評価
ただただ素晴らしい、その一言に尽きます。
博物館・美術館に飾られるほどに品・作りの良いもので、ネックレスやチェーンを合わせて、ショーケースに入れて飾っていただくと、この1点だけでその場を独占してしまう存在感を持っています。
デザインの美しさはもちろんのことながら、差し込む照明を返す輝き具合、またそこに作られる陰影の深さ、これぞ一級品という風格に溢れています。
小さなサイズですので、チェーンを掛けて頂いて持ち歩いて頂いてもよし、時計を眺めるのが楽しくなる、ついつい取り出して見せてみたくなるほどの美しさ。
緻密さやデザインの良さを、見せて説明したくなる本当に特別な1点。
写真ではご覧頂きにくいのですが、ケース表面の装飾が無い部分には何もないように見えますが、非常に小さな装飾が施されていて、鏡面になる形ではありませんが、それだけに金らしい深い色合いを楽しんでいただけるもので、基本的には磨く必要が無いというのも、見えない部分での良さでしょう。
状態
特記事項はありません。
希少性
同じものはデザインはもちろんですが、状態面や作りなども含めて、まず同じものは手に入ることがありません。
同じメーカーや別のメーカーを問わず、非常に珍しい希少な1点です。
贈り物
どなたにでもお勧めできるものではありませんが、まさに宝物という1点もの。
最高の贈り物であることは間違いないものでしょう。
備考
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