英国ベンソン渋い深みのあるアンティーク腕時計【1950年頃】

英国王室御用達の時計メーカー

古くは懐中時計の時代、大きな厚みのある重厚な懐中時計に、英国らしさが漂っていた時代のこと。
ベンソンは英国王室御用達のメーカーとしても、その名を知られた当時の一流メーカーでした。
第一次世界大戦を契機に、時計メーカーから高級宝飾店へと移り変わり、その後も時計や宝飾品などでその名を知られたロンドンの名店。
また日本では、かの白洲次郎が愛用した時計のブランドとしても知られています。

その当時の王道・基本ともいえるスタイルが定番ですが、そこに愛される理由があったのでしょう。
アナログ・手巻き時計の人気の再来とともに、英国はロンドンのブランドとして、見直され人気のあるブランドでもあります。

定番ながらも深みのある色合いに魅せられる

この腕時計が作られた年代としては、時代は腕時計の全盛期。
ケースなどのデザインに工夫を凝らした時計が多く作られた半面、定番の丸形には、その当時ならではの魅力がありました。
それらに気づかされるのは、時代が進んで時計がデジタル化した現代であればこそ。

この時計のように、形としてはシンプルですが、時計の顔である文字盤は、アンティークならではの存在感とデザインセンスが光ります。
深みのあるシャンパン色とでもいうべき色合いに、流れるような書体のベンソンの銘。
ローマ数字を織り込んだ、デザインセンス溢れるインデックスの配置や、針の形にまでも、その魅力を感じていただけることでしょう。
上下のラグ（バンドを留める足の部分）も少し違った形になっていて、まさにアンティークだからこそという雰囲気の良さが醸し出されている１点です。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

★★★★★

アンティークならではという、奇をてらった時計・個性溢れる時計も良いのですが、「身に着けやすさ」が＝楽しみやすさ、着けていただける長さだと考えると、定番に勝る形はありません。
定番という落ち着いたスタイルでありながら、そこには「主張しないのに見る人を引き込む魅力がある」。
アンティークの落ち着きとその深み、一見するだけで現行品とは明らかに違う、その魅力が伝わる時計だと言えるでしょう。
英国ロンドンのメーカー、それが文字盤にも機械にも、そしてケースにも英国製の刻印があり、英国製という点へのこだわりがあったメーカー。
時計談義として話して楽しいストーリーがあるのも、この時計の価値でしょう。

状態　A+

★★★★★

特記事項はありません。

希少性　A

★★★★★

人気が高まっているベンソン製で、状態の良さが光る希少な１点です。

贈り物　A+

★★★★★

定番のデザインで着けていただきやすいことからも、楽しみやすい高級手巻き時計という点で、ぜひ贈り物としてお勧めしたい１点。
このブランドが持つ経歴をお話しいただくと、よりその価値を感じていただけるものでしょう。