特別な事情で入手した特別品
手のひらに乗せて、なんとか掴めるくらいの超特大かつ極厚の大型ストップウォッチ。
2019年放送開始のNHKの大河ドラマ「いだてん」で使用されるストップウォッチとして、探して欲しいと依頼を受けたもの。
いだてんの前半の舞台となった、ストックフォルムオリンピックの時代、1910年頃の外観を持つストップウォッチ。
30秒計であって、直径6センチを超える超大型のもの。
この時代でこういった条件に当てはまるものは、本当にほとんどありません。
こんな非常に特別な条件があり、探しに探してなんとか入手したのが、このストップウォッチという特別な事情があります。
依頼された時点で、本当に入手が難しい希少品であること、また探すための期間が短かったこともあり、ドラマの撮影には残念ながら間に合いませんでした。
またもし仮に撮影までに入手が間に合っていたとしても、機械式のストップウォッチには起きやすい故障ですが、入手時には天芯という部品が折れてしまっていたため、「動く」ストップウォッチとしては、その時点ではご用意できませんでした。
当店としては、アンティーク時計専門店として、なんとかご用意させていただきたかったのですが、本当に希少なもので、特殊な条件だったため、撮影開始には間に合わなかったものです。
手のひらほどの超特大ストップウォッチ
この時代としては、とても珍しいストップウォッチ。
懐中時計としてクロノグラフは存在するものの、ストップウォッチでこの1点のように、様々な希少な要素を持つものとなると本当に貴重です。
クロノグラフのように複雑な機械を持つ、当時でいえば超高級品。
現代で人気のあるスミス社のもので、当時は英国ロンドンその象徴である場所トラファルガー広場にお店を構えた高級店。
これだけの作りであってそこで扱われたもの、それだけでも非常に貴重なもの。
それに加えて同時計測のできるスプリットセコンドに30秒計。
ニッケル系のケースで使用などによる掠れや傷こそあれ、本当に驚くほどの状態の良さ。
文字盤についても、金属製とは思えないほどに劣化が感じられないもので、全体的に本当に非常に状態も良い希少品。
現代にあって、このような大きなストップウォッチを使うことはまずありませんが、これを所有することに意義を感じていただけるもの。
手のひらを隠してしまうほどの大きさで、200gを越える重量感。
カチカチとその秒を刻む音に感動すら覚えていただけるものでしょう。
これぞまさにコレクターアイテムです。
店主のワンポイントと評価
総合評価
本当に珍しい当時の大きな大型のストップウォッチ。
現代のように簡単にはストップウォッチを作ることができなかった時代のこと。
まさに高級な時計の機械を作るように、その技術を応用し機械を用いて作られたのが当時のストップウォッチの良さ。
ただ単にストップウォッチとして、時間を計測するだけであれば、それは携帯電話でも済むことです。
この時代のストップウォッチを作るという努力と技術に、ただ称賛を贈りたくなるような1点で、まさにコレクターや博物館に飾っていただく用途としてお勧めできる商品です。
状態
小さな傷や経年変化はありますが、これ以上は望むことができないほど状態の良いものです。
希少性
なかなか手に入らない希少品です。
贈り物
時計と違って時刻を見るという意味では、計測用ですので実用性はあまりありません。
贈り物としても、お探しの方にはとてもお勧めできる貴重な品ですが、これを探しているという意思を明確にご理解いただいている方にのみお勧めいたします。
備考
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