その時代の美しさを織り込んだ時計

この時計はきっと、写真よりもその実物の美しさが光る腕時計でしょう。
そこに漂うアンティークだからこその美しさ、施された装飾の特別さ、時計のスタイルなど、これぞまさにアンティークだからこそという個性が光ります。
１９３０年頃といえば、アンティーク腕時計ではまさに黎明期。
装飾技術や製作技術が上がるとともに、腕時計にもさまざまな試みが施された頃。
のちの全盛期の４０年代には用いられなくなる装飾技術が、この年代の時計に見ることができ、この時代ならではの美しさが感じられるのが特徴です。

高級品ならではのこだわりが随所に光る

各装飾やデザインの美しさは言うに及びませんが、それぞれが本当に見事に調和していて、時計としての外観が素晴らしいの一言に尽きます。
細長い樽型の形も、この細さとこの長さだからこそという絶妙なバランスと感性。
ケースに施された装飾の美しさはもちろん、その表面に施されている黒いエナメル装飾、そしてそのデザインも秀逸。
文字盤の装飾や形、数字のフォントすらも美しく、本当に均整の取れた時計であると言えるでしょう。

写真でご覧いただくと、少し経年変化で荒れた面も見えますが、それはそこまで拡大してご覧いただけるもの。
時計の実物は本当に美しく、時計としての均整・デザインが素晴らしく、歳月を経たことでもそこに深みを与えています。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

★★★★★

時計のデザインの美しさが本当に光ります。
どこからどう見ても、現代の時計とは大きくかけ離れた姿で、アンティークならではの存在感。
すっと腕を出して、時計を見て欲しいと見せたくなるほどの魅力がある１点です。

状態　A

★★★★★

すでに１００年ほどが経ちますので、アンティークとしての経年変化はありますが、着けた状態で見れば本当にわずかな程度。
写真では目立つところもありますが、大きく拡大した写真でご確認いただけるもので、引いた写真ではそれほどではないことがお分かりいただけるかと思います。
文字盤の色合いなど、それが良い方向に働いていることもありますので、その点も合わせて状態の良さとして見ていただくべきものです。

希少性　A

★★★★★

同じ世代のもので、一般向けのものはありますが、このように特別なものは極端に数が少なくなります。
まして状態の良いものとなると、本当に希少です。

贈り物　A

★★★★★

贈り物としても、とてもお勧めできる１点ですが、１００年ほどが経過しているアンティークですので、その点をご理解いただける・良いものだとお分かりいただける方にお勧めします。